宇宙を探る
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宇宙を探る
チェレンコフ望遠鏡アレイプロジェクト(CTA)は、現在、天体物理学の最も壮大なプロジェクトの1つです。世界最大で最も正確なガンマ線観測所になります。このプロジェクトでは、PULSのDINレール電源が決定的な役割を果たします。
CTA天文台は、鏡の直径が4 m、12 m、および23 mの三種類の望遠鏡100基以上で構成され、北半球と南半球に設置されています。これらの高感度望遠鏡により、科学者は宇宙全体で高エネルギーのガンマ線を見つけることができます。この望遠鏡の感度は、既存の機器の約10倍です。研究者は、銀河系間および銀河系外天体に関する画期的な新情報が結果として得られるものと期待しています。さまざまな気候帯で使え、完全に信頼でき、保守の手間がかからない望遠鏡の運用は、このプロジェクトの成功を左右します。そのため、適切な電源の選択は、重要な役割を果たします。
PULS DINレール電源は、高効率を示す値、コンパクトな設計、長寿命、過酷な環境条件でのロバスト性に定評があります。CTAプロジェクトでは、これらの性能が、電源の重要な要件です。装置は、今後数年間、望遠鏡への安定したエネルギー供給を保証しなければなりません。
CTAプロジェクトの目標は、天体物理学の謎を解くことです。たとえば、科学者は、この観測所を通じて、宇宙の進化における高エネルギー粒子の作用を理解し、将来の新しいVHEガンマ線源を求めて宇宙を探ります。
チューリッヒ大学物理学研究所のウルリッヒ・ストラウマン教授とそのチームも、この壮大なプロジェクトに参加しています。他の国際チームと協力し、教授らは、口径12mの望遠鏡のカメラの開発に取り組んでいます。この望遠鏡の鏡の直径は12mで、焦点距離は16mです。
巨大な望遠鏡の焦点に直接取り付けられたカメラは、重量が2トン近くあり、147個のモジュールとそれぞれ12個の光検出器を備えています。これに加えて、内蔵アンプとデジタル化電子機器があり、これは分散データストレージのオプションとなります。カメラ全体で、ほぼ1800本のピクセル(PMT)が含まれています。望遠鏡の視野はおよそ7°で、直径2 mで高感度の六角形カメラ表面になっています。
この規模と科学の範囲のプロジェクトでは、最も効率的な電源を選択することが極めて重要です。徹底した調査を行った後、チューリッヒ大学の開発者は、PULSのDINレール電源を採用しました。AC/DCコンバーターCPS20.241(24V / 20A)およびQT40.241(24V / 40A)、ならびにMOSFET冗長モジュールYR40.242およびYR80.241は、カメラの制御キャビネットに用いられています。安全対策として、電源は冗長システムに取り付けられています。これにより、過酷な環境条件であっても、カメラの可用性が常に確保されます。
スイスの科学者は、特にPULS DINレール電源の高性能(QT40.241: 95.3%, CPS20.241: 94%)、小さな幅(QT40.241: 110mm, CPS20.241: 65mm)および長い最小の耐用寿命(QT40.241: >7.5年、CPS20.241: >10年、いずれも全負荷で周囲温度+40°C)を賞賛しました。「PULS電源を使用すると、利用可能なスペース内で4.5kWの必須出力電力を簡単に実現できます」と、エレクトロニクスエンジニアとしてカメラプロジェクトに携わっていると、アヒム・フォルハルト博士は語っています。
博士の同僚である上席研究員のアルノ・ガドラ博士は、次のように付け加えています。「電源のドキュメンテーションは細かく詳述されていて、 予測寿命に関する情報が広範囲にわたって記載されています。おかげで、運用条件下での電源の寿命を簡単に推定できます」。
単相DINレール電源
24V、20A
三相DINレール電源
24V、40A
MOSFET冗長モジュール
24V、40A
MOSFET冗長モジュール
24V、80A
CTAプロジェクトは、難易度の高い技術的条件と気候条件、最高の効率要件、および最小限の保守作業のグローバルアプリケーションと、あらゆるものを電源に要求するアプリケーションです。PULS電源は、そのポテンシャルを最大限に発揮するのは、まさにこのような環境です。
スイスのPULS Electronic GmbHにとって、CTAガンマ線天文台と連携によるチューリッヒ大学との緊密な協力は、特に意気込みを感じるプロジェクトです。
PULSスイスのマネージングディレクター、ハインツセッツは、「当社の電源が、宇宙や我々の存在の解明に貢献できるなら、これは技術的、経済的な成功でありながら、個人的にも、会社にとっても、大きな喜びと自信になります」と語っています。